まず彼女のことを仮にAチャンとしよう。Aちゃんはいわゆるエンターテイメントで、日本は3回目のややベテランPナです。家はマニラにありますが、養豚をするところはど田舎の実家だそうです。都会では場所と臭いの問題でほとんど不可だそうです。ほんとはマニラ郊外でやった方が高値で売れるので良いとは言っていましたが、伝手も無いので今回は見送りました。
その実家は観光地として有名なある島の山奥でした。空港からバスで約2時間、四駆のバスに乗り換えて山奥に入り約1時間半で到着しました。まさにジャングルの中です。数キロ毎に集落があるといった感じのところでした。なんか途中政府軍の検問が何箇所かあり、反政府ゲリラ(NPA・アブサヤフ)がいっぱいいそうでヤバそうな雰囲気が漂っていました。日本人と気づかれない方が良いというアドバイスを事前に受けていましたたが、冗談ではなく本当だったんだと実感いたしました。コワ~(冷汗)
幸い 自分は地黒でよくPノに間違われる方なので、大丈夫・大丈夫と念じて気にしないように振る舞いました。
到着したら大勢の人々に歓迎されました。バランガイの人達かなと思ったらなんと38人の大家族でした。いくつかの離れはありますが、こんな家に(失礼)こんなに住んでいるとは驚きでした。娯楽などほとんど無いこの集落でどうやって過ごしているのかなと思いましたが、子供達はそれなりに楽しんでいるようでした。自分は子供の手なずけが上手いせいか、あっという間に人気者になり、ジャングル探検や川遊びに引っ張りだこで休む暇も無い状態でした。
携帯電話の電波が全く無い状態なのにTVは結構きれいに映っていましたね。なぜかプレステ2があり、三国志無双のゲームでは秘密アイテムのとり方を子供達に伝授してあげたら、まさにヒーロ扱いです。おかげで寝る時間もなくなりました。
すごいのはトイレです。もちろんフィリピンスタイルはすでに慣れていましたが、便器が無いのは初めてなので戸惑いました。地面が透けて丸見えの板の間に、用を足す部分に穴が開いているだけのシンプルな構造。あとはお決まりの大きなバケツとひしゃくがあるだけです。トイレに入るとなぜかニワトリがたくさん下に集まってきます。そうです。ウンチはニワトリのエサなんですね。慣れないと緊張して用も足せないですよ。いい意味では環境にやさしいトイレでもあります。
翌日、ブタ小屋の位置決めをしました。あまり近くても臭いし、遠くても大変なので、少し離れた所にある作業小屋を取り壊して作ることにしました。もちろん拡張も出来るようなスペースも木々を伐採して作ることになりました。
水利も確保し、床はコンクリートで掃除がしやすいように排水が上手くいくように設計してもらいました。臭いの主原因となる糞尿置き場も風向きを考えて設置しました。ブタの世話はAチャンのおばちゃんが責任者として面倒を見ることになり、サラリーは月2.000Pで話がまとまり、もちろんAチャンも責任を持って監督してくれるそうです。あとは工事が始まって子豚を待つばかりです。
自分がこの島を旅立つ日に工事の材料が大量に到着しました。どうやら知り合いの職人さんが作ってくれるようです。
プランとしては、子豚の仕入れ1匹800~1000P。 約4~5ヶ月で成長。エサ代はピンからキリまであるが1匹あたり成長まで2.000Pと計算。成ブタ(100キロ)1匹5.000Pぐらいで売却の予定だから利益は1匹あたり2.000P。う~んあまりおいしい仕事ではなさそう。問題はエサ代をいかに安く抑えるとここと、衛生管理。病気になってしまえば全滅もありますからね。成ブタで1日エサ3キロ、水10リッターも飲むそうだからすごいですね。成ブタになる前に売るのが一番らしい。売る時期を逃すとエサ代で利益が無くなるそうです。そして親戚のアドバイスもあり一番価格の上がるクリスマス前に出荷できるように予定を組むことにしました。
とりあえず最初は親戚の養豚場からお祝いとして子豚8匹をタダでもらうことになりました。ラッキー!
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