LTOとはLAND TRANSPORTATION OFFICEの略です。日本で言う陸運局のようなものです。各州にもそのローカルオフィスがあり、先日そこに店舗のスタッフと共に行ってきました。スタッフいわく朝一で行かないとかなり待つことになるので、7時に出ましょうということで オンボロの乗合ジプニーに乗って州都まで出かけました。
スタッフはスチューデント免許から本免許への書換え、自分は日本の免許からフィリピンの免許への書換えです。
今までは国際免許で運転していましたが、期間はたったの1年。それに地元の警官からは偽造免許だろと因縁をつけられる始末です。
それにIDにもならないので、今回思い切って取ることにしました。
まずそれには、事前にマニラの日本大使館に行って、日本の免許証の英語訳をもらう必要があります。これが無いとフィリピン免許証をもらうことはできないのです。費用はP950で、申請の翌日以降の交付になります。
LTOはバスターミナルに隣接した所にありました。まずは受付で申請書類一式を提出し、受付番号をもらいました。朝一で行ったのにすでに28番目です。後から後からかなりの人がやってきます。
しばらくして 係員に呼び出されました。何か困ったような顔をしています。実は3ヶ月以上滞在していないと、発行はされないのだそうです。
どうにかならないの?と頼んでみたらダメの一点張り。しばらく粘っているとどこからとも無くボスが現れました。ここの責任者のようないかにも悪そうなPノです。ここはフィリピン。後はペラの力次第です(笑)
最初はP6000も吹っかけてきましたが、こちらはP3000で交渉。なんとか粘ってエキスプレスという条件でP4000で妥協しました。(泣)
あとは専門の担当官がついてVIP待遇でした。まずは近くの検査所に行ってドラッグ検査です。これはオシッコを採るだけです。ところが 肝心な小水が出ないのです。やっとコップ半分出したけど、これでは少ないと却下。
出ないものは出ないと言ったら、検査所のおばさんが バスターミナルの売店でパクワン(スイカ)を買って食べるようにアドバイスされました。
しかたなく パクワンをかぶりついていたら、お付の担当官が笑うこと笑うこと。しかもバスターミナルで待っている乗客に、自分がなんでパクワンを食べているか説明までしています。これには参りましたね。
やけくそで食べている姿がとても 滑稽に見えたんでしょうね。
しばらくしてアドバイス通り効果がでました。無事 ドラッグ検査も終了です。
次は診療所のような所で、身長・体重・視力・そして血圧まで測られました。
担当医は かわいい女医さんなんかではなく、なんとバクラ(オカマ)ちゃんでした。説明はとても細かく親切丁寧で、手振り身振りや表情がとても笑えました。さすがバクラちゃんはエンターテイナーですね。困ったのはしきりに携帯番号をくれとせがまれまれたことです。やんわりかわしていたら向こうの方から携帯の番号を渡されました。必ずテキストしてねと手を握られたのには参りましたね。
この時も 担当官は笑をこらえるのに必死でした。
ここで検査はすべて終了。ニヤけた担当官と一緒にLTOに戻り 検査書類を提出。まもなく別々の2箇所で写真撮影と電子サインをさせられました。これは 小さなお絵かきボートのようなものにサインをすると、コンピューターに取り込まれるという仕組みです。
待つこと約20分で念願の免許証が出来上がりました。でも ここはローカルオフィスなので、まずはテンポラリー免許の交付です。約3ヵ月後に正式免許が交付される仕組みになっています。
さすがVIP待遇だけのことはありましたね。あっと言う間に終わってしまいました。
肝心のスタッフのPノ君はというと、まだ写真の順番も来ない有様です。なんだか順番がどんどん飛ばされているとボヤいています。
よ~く観察すると やはり袖の下を払わないとかなり待たないとダメなようです。
小金持ちそうなPノが来ると、ボスの事務所に行って何か渡しています。するとあら不思議。10分ほどで呼ばれてしまうのです。さすがフィリピンですね。金持ちには優しい社会構造になっています。
そんなわけでPノ君には申し訳なかったのですが、先に帰らせていただきました。結局終わったのは、LTOの閉まる直前の夕方だったそうです。Pノ君に言わせると他の人たちは、大勢翌日回しにされたので自分はラッキーだったと言っていました。やはり正規に申請すると丸一日は必要なようです。
しかし 家に帰ってよく見ると、交付されたテンポラリー免許に添付されていたレシートは、たったのP302だけ。差額はボスの懐です。
どうりで安い給料でも 豪邸に住めるわけですね(爆)
これが その免許証です。仮の免許証なんでなんか安っぽいでしょ。IDカードタイプのものには、3ヵ月後以降に交換できます。
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