フィリピン国鉄(PNR)存続の危機
最近 徐々に整備され乗客も増えてきたフィリピン国鉄が存続の危機に立たされています。
南方線は現在運休していますので、このままいけば廃線になるの可能性もあるかもしれません。
ビコールエクスプレスにはJR東日本から譲り受けた14系寝台車が10両あるので、機会があったら全線を乗ってみたかったです。
以前のブログで書いてます こちら です。
北方線の復活の話題もちらほら出ていたのに、今後の成り行きを見守るしかないようです。
乗客が増えてきたメトロコミューター
かつてはこんなに乗客がいたのかな?
乗車定員の数十倍ほど乗っていますね。
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詳しくは以下の通り↓
首都圏マニラ市ディビソリア地区とルソン地方ラグナ州サンタロサ市を結ぶ庶民の足、フィリピン国鉄(PNR)が存続の危機に直面している。
前身の公社から比国鉄への名称変更を制定した1964年の現行法が公社の寿命を50年と定めており、約2カ月後の6月20日には期限切れを迎えるためだ。設置期間を延長する法案をそれまでに成立させなければ「自然消滅」することになり、残された時間はあまりない
慢性的な交通渋滞やバス事故の多発で乗客数は増えており、追い風は吹いている。PNR幹部は大量輸送システムとしての意義を強調し、国会議員の説得を続けている。
PNRのエステリト・ニエルバ運行部長によると、公社寿命をさらに50年延長する法案は下院本会議第2読会を通過済みで、5月にも下院で可決され上院に上程される見通し。ビリヤール、レクト両上院議員が延長呼び掛けの中心におり、マルコス、エンリレ、エスクデロ各議員も支持するとみられるという。
赤字経営のPNRの民営化を望んでいるアキノ現政権は、高速道整備や首都圏鉄道(MRT)、軽量高架鉄道(LRT)の延長事業に比べ、PNRに対する関心が薄く、運輸通信省からは廃止の声も出たと同部長は嘆く。
PNRは、スペイン統治期の1891年に現在の首都圏とルソン地方パンガシナン州ダグパン市をつなぐ比初の商業運行を始めた鉄道「フェロカリル線」が起源。1960~80年代の全盛期には、一時北はルソン地方ラウニオン州、南はアルバイ州までをつなぎ、人だけでなく、アバカ(マニラ麻)やコプラ、家畜、砂糖、材木などの産品を運ぶ輸送システムの主流だった。
しかし、線路や車両の老朽化や台風による設備の破壊、高速道整備でバスやトラック輸送が台頭し、廃線や運休が相次いだ。
現在運行しているのは首都圏マニラ市ディビソリア地区のトゥトゥバン駅から、モンテンルパ市のアラバン駅を介しルソン地方ラグナ州のサンタロサ駅の約44キロを結ぶ「メトロコミューター」(1日往復約30本)と、南カマリネス州のナガ駅とシポコット駅を結ぶ約30キロの「ビコールコミューター」(1日往復2本)のみ。
JR東日本から譲り受けた「寝台特急北陸」の運行が期待される南方線「ビコールエクスプレス」(トゥトゥバン駅~ナガ駅間の377キロ)は、2012年10月にケソン州サリアヤ町で台風の影響により路肩の緩みで脱線事故が発生、修復・整備のため長期運休している。
赤字経営のため政府予算から補助金が交付されており、13年の補助金額は3億4400万ペソに上った。車両はJR東日本による寄付が多いが、1995年から2007年にかけて維持修理や整備事業で日本をはじめ外国政府が支援した借款約38億4千万ペソの支払いも残っている。PNRの収入源は運賃と所有する土地の賃貸料のみ。経営改革が必須の状態だ。
一方で、年間乗客数は12年の1569万人から13年には1996万人に急増した。ニエルバ運行部長は、「道路工事による慢性渋滞や頻発するバス事故、MRTやLRTに乗るために耐えなければいけない長蛇の列に人々は疲れている」と分析。
PNRの利点を
★運賃が最も安い
★渋滞がなく、速度も速い
★乗り継ぎが必要なバスやジプニーと違い、首都圏マニラ市からモンテンルパ市やラグナ州、ビコール地域まで直行できる
★道路整備・修理よりもコストが安い
★軌道の修理事業が完了すれば安全性も高い
と指摘し、意義を強調する。
メトロコミューターは、朝夕のラッシュ時はすでに許容量を超えており、列車を増強し、現在午前5時?午後8時の運行時間を午後10時まで延長すれば、さらなる乗客増が期待できる。同部長は「ビコールエクスプレスも9月にナガ市で開催されるペニャフランシア祭りまでに、運行を再開する予定。そのためにも公社寿命の延長が最優先だ」と力を込めた。
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